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オーケストラについて
オーケストラ、管弦楽団とも呼ばれ、管弦楽曲、すなわち複数の弦楽器、管楽器および打楽器の編成による音楽を演奏するために 組織された団体です。主にクラシック音楽や、ラテン音楽やジャズ、その他のジャンルを演奏します。 オーケストラは通常、指揮者により統制されて演奏します。大規模なものの中には交響楽団と呼ばれるものもあり、小規模で弦楽器中心の ものは室内管弦楽団あるいは室内オーケストラ、ダンス音楽や行進曲などを演奏するさらに小規模な編成のものはバンドなどとも 呼ばれる。フルートオーケストラやマンドリンオーケストラ、ウインドオーケストラという言葉も使用されていますが、それらは 以下で述べる厳密な意味でのオーケストラではありません。ロマン派音楽の頃に多かったオーケストラ編成が、標準的な編成とされています。 古典的な作品の演奏ではこれよりも若干小規模で、近代的なものには、より大規模なものも存在します。これらの編成は、主要な管楽器の 員数によって二管編成、三管編成、四管編成など呼びます。下記の編成の例は二管編成です。団体としてのオーケストラの構成員の数は 様々なので、団体と作品によっては通常の団員に加えて臨時参加の奏者を加えて演奏することもあるようです。
多くのプロ・オーケストラは常設かつ専門の団体です。歌劇場のオーケストラピット内での活動を主とするオーケストラはドイツを 中心に多数存在し、そのほとんどがオペラのみならず演奏会も行います。放送局が専属のオーケストラを持つ例も多いようです。 これはもともと、番組のテーマ曲、ドラマの伴奏、各種の放送用音楽を調達しやすくするために所有しはじめたのが根源であり、 大小さまざまな放送局がそれぞれの経済規模にあったオーケストラを所有していました。大きな放送オーケストラは、主に国家予算で 運営されてきた、世界の国営放送局や、それらにかわる公共放送局などで、放送の歴史が長い欧州に多いようです。 ラジオフランスに代表される各国の国営放送直営の楽団や、ドイツの各地域を担当する公共放送局の楽団などがその例です。 BBCも有名交響楽団を持つ公共放送局です。また、商業放送会社が所有したオーケストラの一例として米国のNBCが所有していた NBC交響楽団があります。日本においてはABCがABC交響楽団ほか複数の管弦楽団を所有し、演奏会のほかに、放送番組用の音楽を 多数演奏しました。また日本フィルハーモニー交響楽団は、当初文化放送の専属オーケストラとして誕生し、フジテレビジョンと 専属契約を結んでいました。NHK交響楽団は独立した財団法人ではすが、NHKと密接な関係を有していて、放送局付属オーケストラに準ずる 存在となっています。地方都市に本拠を置く楽団の場合は、楽団の運営資金の多くを自治体に依存して運営されていることがあります。 この場合、自治体の財政状態に楽団の運営も左右されがちになっているようです。
オーケストラの歴史
オーケストラの名前は、ギリシャ語のオルケーストラに由来します。これは舞台と観客席の間の半円形のスペースを指していて、 そこで合唱隊が舞を踊ったりしていたそうです。あるオーケストラマーラー第九弦楽合奏に管楽器の加わった管弦楽は、 バロック期にオペラの伴奏として、弦楽合奏の補強にオーボエやファゴットなどの木管楽器が加えられたのが始まりで、 モンテヴェルディのオペラに初期の形態を見ることができます。このころのオーケストラは、弦楽器を中心にフルート、オーボエ、 トランペット、トロンボーンを加えたものでした。バッハやヘンデルらによってオラトリオやカンタータの伴奏としてもオペラ風の 管弦楽が取り入れられて発展し、管弦楽独自のための音楽としては合奏協奏曲や管弦楽組曲が生まれました。次第に金管楽器や ティンパニなど加わって大規模になりました。古典派期には交響曲や協奏曲、オペラの伴奏として大いに発展し、コンサートホールでの 演奏に適応して弦楽を増やし大規模になり、またクラリネットなど新しい楽器が加わって、現在のような形となりました。 グルックのオペラ『オルフェオとエウリディーチェ』において、ピッコロ、クラリネット、バスドラム、トライアングル、 シンバルがオーケストラに加わったそうです。ロマン派音楽ではさらに管楽器の数や種類が増え、チャイムやマリンバ、 グロッケンシュピールなどの打楽器が加えられました。時にはチェレスタ、ピアノなどの鍵盤楽器やハープが登場するようにもなりました。
オーケストラの編成について
第1ヴァイオリンからコントラバスまでの弦五部は多くの場合、各部の人数が演奏者に任されていますが、管楽器は原則として楽譜に 書かれた各パートを1人ずつが受け持ちます。楽譜に示されたオーケストラの編成の規模を示すのに、二管編成、三管編成、四管編成という 言葉が使われ、いずれも木管楽器の各セクションのそれぞれの人数によっておおよその規模を示しています。
バロック編成
バロック期のオーケストラでは、管楽器は各パート1名、ヴァイオリンは2パート2~3名ずつ、ヴィオラ、チェロ2名、コントラバス、 ファゴット、鍵盤楽器各1名という程度の規模が多く、大規模でも総勢20名程度のものでした。弦楽を含めた全てのパートを 各1名で奏することもあるそうです。そのため、バロック期のオーケストラは室内楽あるいは室内管弦楽の範疇とされることもあります。
古典的編成
古典派二管編成は、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットが各2名で、ホルンやトランペットも2名程度、 ティンパニ、弦楽五部です。この編成に見合う弦楽五部の人数は「12型」で6-5-4-3-2プルト程度であり、オーケストラ総勢で 60名ほどになります。モーツァルトやベートーヴェンの初期の作品は、現在このくらいの規模で演奏することも可能ですが、 6.5.4.3.2と、12型の半分で演奏し当時の音圧を体感させる指揮者も多いようです。
二管編成
後期ロマン派二管編成は、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットが各2名で、ホルンが4名、トランペットが2~3名程度、 さらにトロンボーンが3名、チューバが加わります。ティンパニの他に若干の打楽器が4名程度加わり、さらに編入楽器としてハープが 加わります。弦楽五部です。この編成に見合う弦楽五部の人数は現代のコンサートにおける標準的な編成で「14型」で 7-6-5-4-3プルト程度で、オーケストラ総勢で80名ほどになります。
三管編成
三管編成は、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットが各2名にそれぞれの派生楽器が加わって、フルート、オーボエ、クラリネット、 ファゴットの各セクションが3名となります。ホルンは4名程度、トランペットとトロンボーンが各3名程度、チューバ1名となります。 打楽器もティンパニ1~2人を含む6名程度、編入楽器はハープ1名にさらにチェレスタが加わることがあるようです。 この編成に見合う弦楽五部の人数はいわゆる「16型」8-7-6-5-4プルト程度で、総勢90名ほどです。
四管編成
四管編成では、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットの各セクションが4名となります。ホルンも4から8人、トランペットと トロンボーンが3~4人、チューバが1~2人。打楽器もティンパニ1〜2人を含む7名程度。編入楽器は4名程度。弦楽五部もいわゆる 「18型」の9-8-7-6-5プルト程度となり、総勢100名にものぼります。
五管編成
四管編成よりさらに大きく、各セクションが5人平均となるものもあります。ここでは、各セクション4本ずつのスタンダードの木管楽器の 上に、ピッコロ、イングリッシュホルン、バスクラリネット、コントラファゴットが加わった形が多いようです。ホルンは8人以上。 トランペットは5から6人。トロンボーンは差が大きく3人から5人。チューバは2人以上が多く、。打楽器は7人以上。弦楽合奏は 「20型」の10-9-7-6-5プルトが一般的でさらにオルガン・ピアノ。チェレスタ・4人以上のハープ・ギターやマンドリンが付くこともあります。 管弦楽は120名を超えるそうです。
一管編成
最も小さな編成に、木管楽器が1人ずつ程度の編成があります。ワーグナーの「ジークフリート牧歌」は、基本的に木管各1名、 ホルン2、トランペット1、打楽器は無しで、弦もワーグナー自宅での初演時は1人ずつでした。 ウェーベルンの「5つの小品」作品10のように多くの打楽器や鍵盤楽器が入っていたり、同じく作品21や29、シェーンベルクの 室内交響曲第1番のような変則的なものも多いようです。